2015年3月18日水曜日

宝石の定義

 宝石の世界的な定義は、希少性が高くて美しい外観をもち、モース硬度が7よりも高い天然鉱物を指します。石英のモース硬度である7が宝石の硬度基準として設定されているのは、石英が砂埃(すなぼこり)中に多く含まれており、石英以上の硬度を持っていないと経年劣化(風化など)によって宝石としての美観をたやすく失ってしまうからです。

 また日本国内においては、JJA(社団法人 日本ジュエリー協会)及びAGL(宝石鑑別団体協議会)が 「宝石もしくは装飾用に供される物質の定義および命名法に関する規定」というものを設けており、これらの団体に加盟している鑑別機関は、この規定に従って宝石を鑑別することが義務付けられています。規定によると、宝石は天然石と人工生産物(合成石・人造石・模造石)とに大別され、このうち天然石のみを宝石とすることが定められています。また天然石には、カット・研磨だけが施された自然に近いものと同時に、何らかの人工処理を施したものも含まれます。つまり、原石にカット以外の何らかの人工処理した天然石も「宝石」だという訳です。