2015年3月13日金曜日

『ローズカットダイヤモンド』とは?

先日、大阪で、ローズカットダイヤモンドが入ったアンティークカメオを販売し、お客様より『ローズカットダイヤモンド』についてのご質問がございましたので、今回ご紹介させて頂きます。

ダイヤモンドは自然界で最も硬い物質ですので、中世のヨーロッパでは原石のまま、または原石の面を研磨した状態で、女性の装飾品としてではなく、戴冠式のマント、王冠、刀の鞘などに使われていました。15世紀の初頭までダイヤモンドの研磨産業の存在は、ヨーロッパでは事実上知られていません。インドがその起源ともいわれ、ベネチア人がヨーロッパに伝え、15世紀にダイヤモンドパウダーが使用されるようになって、ようやく正確にファセットがつけられるようになりました。

ちょうどその頃(1520年頃)、『ローズカット』が発明されました。原石のカットは、その宝石の持っている美しさを最大限に発揮されることと、目減りを最小限に抑えるようにファセットをつけることとを両立させなければなりません。その為、『ローズカット』は急速に広まり、1900年ごろまで人気を博しました。

『ローズカット』の特徴は、ベースはファセットのない大きな平面、トップは先端に集中した種々の数の三角形のファセットの集まりで低い錘形のカットです。『ローズカット・ダイアモンド』ならではの、ラウンドブリリアントのダイアモンド(良く見かけるダイアモンド)とは違った輝きが魅力です。

最も普通の形は、ベースはファセットのない大きな平面、トップは、先端に集中した種々の数の三角形のファセットの集まりで、低い錐形のカットです。