2015年1月28日水曜日

世界中でカリブ海にだけ…燃えるピンクの真珠がロマンチック

白か黒が有名ですが、真珠のイメージとはかけ離れた鮮やかなピンク色の海真珠が素敵なんです。

これが真珠…!?色とりどりのキャンディみたい。

これはカリブ海のピンク貝だけから生まれる真珠-コンクパール。クイーンコンクや、コンク貝とも呼ばれることがある、ピンク貝(Strombus gigas)の中にその真珠は生まれる。ほとんど例を見ない、巻き貝から生まれる海真珠です!

天然真珠は、貝に外部からの異物が入り込むことにより形成される偶然の産物。通常、真珠の養殖につかう母貝は、ウグイスガイ科に属する二枚貝。外套膜にドブ貝の殻などでつくった核を挿入し核の周囲に真珠層を形成させる。

しかしコンクパールは母貝となるピンク貝が巻貝で、人工的に核を挿入することが不可能。すべて天然真珠のコンクパールの出現率は、1,000貝に1個とも、10,000貝に1個ともいわれています。まさに偶然がもたらす奇跡のジュエリー!

コンクパールは真珠層ではなく、炎のような波紋のある独特の外見と絹糸状光沢を持つ陶器様の表面で出来ています。表層に、火炎にも似た表面模様が浮き上がる。火焔模様(フレーム)は、顕微鏡でないと見えにくいものが多く、肉眼ではっきり美しく見えるものというのはとても少ない。

歴史的には欧州の白人がカリブ海で海賊まがいの活動を始めたころから知られていました。美しい巻き貝である母貝のコンク貝(ピンクガイ)がカメオの素材として大変重宝され、真珠はむしろその附属のような形で知られる様になったと推測されます。1800年頃にはすでにジュエリーの素材となった作品がアンティークとして残っていて、ヴィクトリア時代、アールヌーヴォーの時代には、極めてカラフルな作品に使われています。